先日、うちの子が受けた国立中学の結果発表がありまして、見事桜が咲きました。
嘘みたいだな。母はもちろんだが、子ども自身もまだフワフワしていて信じられん。
ちまたには「合格体験記」なるものは溢れており、他人の子の合格体験なんざ参考にならん!という方も多いはず。
私も実はそう思っていて、参考になるのは「不合格体験」のほうでした。
偏差値で決まる入試とは言えないため、「なぜ受かったか」よりも「なぜ落ちたか」のほうがリアルだったからです。
とはいえ、「9割9分落ちてる」と思っていたのが受かっていたという、スレスレ(であろうと思われる)合格体験というのも、誰かの役に立つのかもしれない。
という気持ちの上で、できるだけ正直に書いていこうと思います。
わが家の国立中学校合格体験記
何度も書いていますが、うちの子が受けた国立中学は、いわゆる「難関」と呼ばれる国立中学校ではありません。
新幹線も止まらないような郊外の、受検できる学校が一つしかないような地域での話です。
都市部の難関校にはほとんど当てはまらないかと思いますので、悪しからずです。
さて、「合格体験記」ですが、「受かった♪キャピ」っていうのは何の足しにもならないですね。
得るものは何もないかと思います。
ということで、今後受検予定の方にわが家が差し出せるのは、「入試までに何をしたか?」ということに尽きるのではないかと思っています。
危なっかしかったわが家の方法では、もしかしたら役に立たないかもですが。
「こういうやり方をして受かった子もいるらしい」というくらいの気持ちで見ていただけたらと思います。
わが家の国立中学受検向け勉強法
いくつかの記事でも書いていますが、「塾なしで」と息巻いて始めた受検ですが、秋口からは塾の講座に参加しています。
「合格特訓」という名の、予想問題をガリガリ解いていくという講座と、面接対策の講座。
合格特訓講座の中には、作文対策も含まれていました。
要はこちら、すべて模試に近い形で行われた、面接含め15回コースくらいの講座でした。
だからわが家の場合、塾の力を一切借りずに入試を迎えたわけではないので、ブログタイトルに偽りありです。
(今後修正予定です。すみません。)
さて、わが家が国立中学受検を決めたのは6年生になってすぐのこと。
勉強自体を始めたのは5年生の3月くらいからでした。
うちの受検勉強生活は、9月末までと10月からとで、少し内容が異なっているように思います。
【国立中学受検対策】4月~9月まで
今年はコロナ禍の中、学校が休校になったのもこの時期ですね。
わが家の受検にとっては、この休校期間というのは非常に有意義なものになりました。
もともと、通信教材を使って1学年上のものをしていたうちの子。
5年生の3月号で小学校で習うことはすべて終わっている状態でした。
ただ、終わってはいるがきちんと覚えている部分はほとんどないっていう、「とりあえず終わってみた」という感じ。
ですが、なんとなく一度聞いたことがあるというのはあったみたいです。
まずは、9月までの間に、小学校で習うすべてのことを一通りやりきってしまおうと思いました。
わが家が使っていたのは四谷大塚の予習シリーズ。
この教材はもともと私立受験向けなので、国立の場合は不要な部分も多いです。
わが家は小学校で習わない分野に関してはすべてスルーし、基本問題のみをやりました。
今思うのは、予習シリーズでなくても良かったかなという点。
要は、学校で習うことが勉強できればそれでいいので、市販されている普通の問題集でもいいかなと思います。
注意点としては、この段階では適性検査の予想問題チックなものには手をつけないこと。
ベースとなる知識がない状態で予想問題は、けっこうハードルが高いです。(うちの場合はですが)
そして時間があるのなら、一つの問題が出たらその周辺の知識まで調べておくといいかも。
一つの分野の問題を解く→教科書で確認する、のように。
国立中学校は、小学校の学習要領内のことしか出てきません。
でも逆に言うと、ちょこっと掲載されているだけのことが出題される可能性もあります。
問題集でそれを網羅しているものを探すのは難しいので、テキストと教科書はワンセットにした状態にしておくといいかもしれません。
国立中学校や公立中高一貫校の出題形式は、一問一答形式ではありません。
でも、一問一答で正答できる知識がないと、考える問題って解けないような気もします。
まずは小学校で習うことの一問一答が、ほぼほぼできるっていう状態を作ることが大事だと思います。
【国立中学受検対策】10月~1月まで
小学校の学習内容が全部わかっているところまでいけば良かったんですが、穴ぼこだらけで迎えた10月。
9月に外部受検した模試では、散々な結果で地面がえぐれるくらいの低空飛行でした。
そんなこともあり、10月からの塾の講座に参加したという経緯です。
(たぶんそうだった。時系列は少しあやふや)
たまたま近くにあった塾を選んだんですが、ものすごくラッキーだったのは、予想問題の数が多かった点。
行くたびに、かなりの量の予想問題を(これも穴ぼこだった)もらって帰ってきました。
10月からは、この予想問題の見直しと周辺知識の穴埋めがすべてでした。
知識としては知っているのに、適性検査の独特な出題スタイルになると解けないことが続きました。
引き出しはあるのに、引っ張り出すことができないっていうんでしょうか。
結びつけることができなくて、自信を著しくなくすことも多々、ですがその中で、手ごたえを感じることもあったようです。
これらの予想問題に関しては、入試までに5回通りやりました。
あとは、ネットで公開されている他の公立中高一貫校の過去問から、似たような問題を引っ張ってきたこともあります。
何度も間違える問題は、別途、間違いノートとして抜粋しました。
これは入試当日に気持ちを落ち着かせる、良いアイテムになったような気がします。
あとは、子どものモチベーションによるところも大きかった。
普通に考えて、勉強へのモチベーションが1年も維持できる小学生なんているわけなくて、どうしたって中だるみします。
勉強するって言って机に向かって、こっそり見たら落書きしてるとか。あるある。
なんつーか、これはこれで仕方ないのかなとも思いました。
やるべきことは提示して、サポートするための資料も用意してそのうえでやらないなら、
「受けるのは私じゃないからな。落ちて辛いのも後悔するのもお前だからな」
最終的にはこういう境地に。
国立中学受検作文対策
どういう作文がどのくらい評価されるのかが分からないので、こちらもあくまで「わが家では」という方法です。
もともと文章を書くことに、それほど苦手意識はなかったうちの子。
ですがそれはあくまでも、自由に書く作文ならいいけどねっていうものでした。
小論文ではなくエッセイなら好きっていう子、けっこういますよね。
わが家の作文対策はこちらでも書いていますが。
私がネット上を歩き回ったかぎりでは、国立や公立中高一貫校の作文は、「いかに自分の体験をからめて書けるか?」がキモになっているように思いました。
でですね、どこで見たんだっけか、ビジネスマン向けのプレゼンの方法の記事を見まして、これいいんじゃない?と思ったわけです。
基本的な構成を
・結論
・結論の理由
・理由の根拠(ここで体験を書く)
・もう一回結論
体験をからめて書けるようなテーマに関しては、この構成で行こうと決めました。
子どもが書きやすいって言ったってのも大きかったです。
私は採点官ではないので「こういう書き方が良い」というのは言えないですが、1年間、子どもに書かせてきて思ったのは、「こういう書き方が子どもにとって書きやすい」というのはあるなということ。
限られた時間内で、しかもきれいな字で書かないといけないので、書きやすさは重要です。
んでですね、テーマにもよるんですが、私が徹底して子どもに言ったのは、「結論の理由はできるだけ絞って書く」ということです。
例えばテーマが「読書はなぜ必要か」だった場合、「語彙が増える」「知識が増える」などいろいろ理由はあると思うんですよ。
でも全部書いちゃうと、体験にからめることが難しくなります。
結果、とっちらかった作文に(うちの子の場合は)なりました。
「語彙が増える」だけだったら、「本で読んで知った熟語を使ったら褒められた」とか、比較的簡単に体験が出てくるはず。
「知識が増える」だったら、「本で読んだ知識が役だった」という体験を出せばいいわけですし。
場合によっては、体験内容をベースに理由を考えてもいいのかも、とすら思う。
「この体験内容につなげられる結論の理由って、なんだろう」的なやつ。
また、入試の3か月くらい前からは、私がテーマ調べを始めました。
時事的なものから、地域的なことまで。
こちらは残念ながらかすりもしなかったんですが、学科のほうの適性検査でかすりました。
だからまあ、ヨシとする。
まとめ
国立中学しかり公立中高一貫校しかり、もう一度入試をしたら、合格者の半数が変わると聞きます。
結局は、勉強方法なんて後付けでしかなく、「合格したから良い勉強方法」「不合格だったから悪い勉強方法」なんてないんだろうなと思います。
そのうえでの、わが家の勉強方法です。
特別なことは何もなく、スマートさのかけらもありませんが、少しだけでもどなたかの参考になれば幸いです。
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