一部の難関国立中学は除き、一般的な国立中学の受検対策は5年生からという塾が多いです。
小学校で習う範囲外のことから出題されるということがないため、私立中学の受験勉強開始時期からは1年遅いのかもしれません。
ただ親としては、早い時期から国立中の受検を決めているのであればできることをしたい!と思うもの。
一般的な中学受験開始時期である4年生の1年間、国立中志願者は何をすればいいのでしょうか。
国立中学受検組は4年生の1年間で何を勉強したらよいのか?
国立は学校によって合格者の判断基準は異なり、一概に「この勉強をしたらよい」という絶対的な指針があるわけではありません。
私立中学のように試験の点数が良いほうから○○人というわけではなく、判断基準が不透明である学校も多いですよね。
何に比重を置いているかを把握することは難しく、そのため最終的には「ご縁」という言葉で片付けられてしまうのが国立中学。
しかしそのような中でも、近年は適性検査の比重がだんだんと重くなってきていると聞きます。
合格者のほとんどが塾に通い対策をし、重箱の隅をつつくような問題に正答します。
担任によって評価基準があやふやな調査書の数値よりも、絶対的に公平なのが適性検査の点数。
面接や作文などの出来不出来はもちろん影響はするものの、基本的には、出題範囲である小学校の学習要領の中の勉強を、しっかりとすることが重要です。
さて、それを踏まえると、4年生の段階でするべきことは大きく分けて2つ。
・今までに習っていることを完全に理解する
・学校生活を全力で取り組む
まずはこの二つを優先的にするべきではないかなと思います。
わが家は下の子がまだ低学年なので、早めに考えておくほうがいいのかもしれません…!
本格的な受検シーズン到来までに今までの学習範囲を復習する
これは国立中学の受検対策になるだけでなく、小学校のテストの成績をあげることにも多いにつながります。
ガチガチに受検生っぽくする必要はないと思いますが、下の子が4年生になったときは、3年生までよりは力を入れようかなと思います。
国立中学校の出題範囲は、小学校の学習要領の範囲内から。
4年生から習う事柄については、入試のときに出題される可能性は低くはありません。
いざ本格的に試験勉強をとなったとき、さかのぼって勉強しなおすのは大きな労力を伴います。
特に塾に行かずに合格しようと思っている家庭にとっては、前年度、前々年度にさかのぼるのは本当に大変なんですよね。
教科書を網羅するようなテキストを使ってもいいですし、教科書を使って親が問題を作成してもOK。
とにかく今習っていることはすべて理解して、3年生までの分野で気になるところがあればさかのぼる。
そういうのができるのも、今のうちだからこそなのだと信じて…!
定期テストや小テストは間違い箇所を見つけるチャンス
私は、子どもの勉強において重要なのは、いかに間違えた部分を探し出すかということだと思っています。
問題集でもテストでも言えることだと思いますが、重要なのは、正答した部分ではなく誤答した箇所。
そういった意味で、子どもに合った問題集というのは7~8割点数がとれるレベルだと思うんですよね。
こちらでも書いているのでチェックしてみてください。
70点から80点の得点率というのは、苦手な問題が分かり、なおかつ子どものやる気が削がれない絶妙なレベル。
入試までに見つけなければいけないのは、その子が間違える問題。
受験勉強は、それをいかにたくさん見つけて、誤答を正答に導いていけるかという道ではないかと思います。
国立中学受検といえども、6年生になるとすることは多く、学校からの帰宅時間も遅くなります。
苦手な分野を何度も繰り返して潰していく作業が、思うように進まない可能性も高いんですよね。
4年生の今だからこそ、現時点までの苦手分野を徹底的につぶしていく時間をとることができます。
定期テストや小テストの間違い箇所の抽出作業は、この時期にしておくと楽ちん。
今までのテストの間違いは、その子の苦手分野。
親が子どもの苦手分野を知っておくと、今後の勉強にも役立ちます。
ケアレスミスが多いのなら、それに対応した問題を解かせるようにしたり。
暗記が苦手だと感じるのなら、隙間時間を使って覚えられるようにしていくといいかもしれません。
理科や社会の絵や写真問題
国立中学校の試験問題には、絵や写真を見て「これは何ですか?」「○○の絵を書きなさい」のような出題が見られます。
見たことのないもののように思えて、実はどこかの教科書にのっているんですよね。
6年生になってから今までの絵や写真を振り返るのはけっこう大変。
振り返るための資料作りも、かなりの労力です。
今のうちにコツコツと、教科書に出ている絵や写真をまとめておいて、子どもが楽しみながら知識として蓄積できるようにするといいかもしれません。
こちらに関しては、Z会の市販されている資料集などを使うといいですね!
もちろん、教科書のコピーなどをして、親が作ってあげてもいいと思います。
6年生になってから受検を決めると、資料を確認する時間が取りにくいです。
こういうのって、面倒ですもんね(^^;
うちの場合は中学受験を考え始めたのが遅かったので、こういう資料作りをしてあげられませんでした。
この分野の知識は、やっている子といない子でははっきりと差が出るように思います。
絵や写真を見てそれが何なのかを答えられること、そしてそれに付随する知識を補完していくといいですね!
小学校生活を全力で取り組み調査書対策にする
国立中学校では、合否判断の際に調査書が用いられます。
適性検査と同レベルの比重があるとは考えにくいですが、良いに越したことはありません。
そして通知書の評価は、いくらかは前年度の内容を引き継ぐような気がします。
「去年の担任がこの評価をしているのなら、この子はこのレベルなんだな」という先入観が、担任の先生にはあるのではないかっていう。
中学校に提出する調査書は、5年の総評と6年の各学期。
となると、4年生のときにどんな評価を受けるかということもまた、受験に影響してくるということですよね。
全力で取り組むということは、つまりは、調査書対策。
学級委員に立候補することや、授業中の挙手を増やすこと。
先生への印象を良いものにすることは、今後の受検においてマイナスになることはありません。
スポーツに打ち込んでもいいですし、絵画コンクールや読書感想文などに力を入れてもいいと思います。
5年生、6年生につながるようなことができるよう、学校生活を楽しむといいのではないでしょうか。
キャプテンや副キャプテンにつながる校内活動も
部活動やスポ少など、長く加入していると6年生になったときにキャプテンや副キャプテンになれるチャンスがあります。
リーダーシップがある子を求めている中学校の場合は、そういう経歴がプラスになることも。
打算的になっちゃって嫌だなと思う面もあるんですが、それが合否を分けることになる可能性もあるわけで。
子どもが楽しんでいるものなら、それを盛り立ててモチベーションをあげる努力を。
習い事でもいいので、本気で取り組んだと胸を張れるものを見つけられるとベスト。
面接や作文のときに、その経験を題材にすることができるかもしれません。
まとめ
国立中学校なので、特別なことをするわけではなく、あくまでも小学校生活を全力で取り組むことが何よりも重要です。
勉強にしても部活などの校内活動においても、一生懸命取り組んで、なおかつそれを先生に評価してもらうところまですすめたいもの。
と、簡単に言ってしまうとそうなんですが、子どもにとってはやはり今までとは違う生活になると思います。
4年生ともなると、いろんなことが理解できる時期。
受検をすると決めたのであれば、「しなければいけないこと」「したほうが有利になること」を伝え、親子でがんばっていかないといけません。
今は全力でアクセルを踏む時期が来るまでの、助走状態。
少しづつスピードをあげていって、トップスピードのまま入試を迎えられるように、親に必要なのはコントロール力なのではないかと思います。
というものの、それが一番難しいんですけど……><
コメント