学校によっては「内申点は不要」ということもあるようですが、国立中学校の場合はほぼ、内申点が合否判定に利用されます。
合否判断をする際に、具体的に何点として換算されるのか明示している学校もあれば、あやふやな記載にとどめている学校もあります。
どちらにしても言えるのが、「良いに越したことはない」「悪い内申点は合格を邪魔する可能性がある」ということ。
内申点を考えたとき、学校から宿題で出される自主勉強が活用しやすいと思う件。
国立中学受検の内申対策に自主勉強が活用できると思う理由について
わが家の上の子は、2021年に国立中学を受検し、6倍超の倍率の中で合格をしました。
うちの子の受検は終始不安なことばかりだったんですが、直前期にもっとも心配していたのは通知表でした。
本来は学期ごとに配布される通知表ですが、コロナ渦のため、この年は前期と後期の2期制に。
提出する内申書に書かれる通知表は、10月の中旬に渡されました。
なんと、このときもらった通知表は、今までで一番悪いものだったんです。
「今までよりもがんばっていたのになんで?」
「テストの点数は、今までで一番よかったのに!」
いろいろと不満は口をついて出てきますが、そりゃまあ当然と言えば当然だったんですよね。
なぜなら、この時期から小学校の学習指導要領が変わり、子どもたちの評価体系も変わったからです。
今までと同じようにしていても、同じ評価を受けないということも多々あるわけですね。
国立中志望者にとっては死活問題です。
新学習指導要領での評価項目が、今までと大きく違うのは、「学びに向かう力・人間性等」ということが評価の大きな軸に追加された点ではないかと思います。
これはつまり「主体的に学ぼうとする姿勢」というか、「自発的に学ぼうとする姿勢」というか。
言うなれば、テストでよい点数を取るために、あるいは自分の理解を深めるための過程での方法や努力に評価がつくというか。
このように言葉で聞くと、ピンと来る方も多いのではないでしょうか。
(‘ω’)「これ、あやふやすぎじゃね?個人差もありすぎじゃね?」
そうなんです。数値化されないことへの評価は、初期段階では特に先生による評価の偏りが著しくなります。
そのため、新学習指導要領に変わってからの通知表は、先生方の迷いもあったように思います。
うちの子の学校では、私立中志望の頭の良い子たちの評価が軒並み下がるという珍事も起きました。
その辺の先生との対話についてはこちらにまとめているので、興味のある方はぜひどうぞ。
評価体系が変わった初年度である2020年度、「これを見て評価しよう」という明確な答えがないままだったはず。
それを踏まえて今年度、子どもの宿題に自主勉強が多くなったと思いませんか?
うちの子の学校だけでしょうか。
「自分が勉強したいことをしてきて」という自主勉強の頻度が、猛烈な勢いで増えました。
そこで思うのです。
これは「主体的に学ぶ姿勢」を見るための、大事な評価資料の一つにしようという試みではないだろうか。
子どもの小学校で自主勉強の宿題がよく出ているみなさん、これはおそらく、内申点を上げるチャンスです。
学校内の学習態度は親が関与できないですしね。
親の声掛けで内申点をアップさせられるチャンスです!
内申点を上げるためにやっておきたい自主勉強の内容
受験脳になると、母親はどんどん打算的になっていきますね。
ほんともう、ちょっと嫌になるけどまあ仕方ないさ。
さて、新学習指導要領での評価項目は大きく分けて3つ。
・個別の知識・技能
・思考力・判断力・表現力等
・学びに向かう力・人間性等
一番上の『個別の知識・技能』については従来通り、テストの点数や授業中の挙手などで判断するのではないかと思います。
自主勉強で評価を上げられるとしたら、残りの2項目。
『思考力・判断力・表現力等』と『学びに向かう力・人間性等』
自主勉強は文字通り、子どもが自由に、学びたいことを学ぶもの。
範囲は主要4教科に限られるものではなく、子どもが関心を持ったことを自由にテーマに選べばいいかと思います。
個人的に重要だと思っているのは、その日の自主勉強の最後に「まとめ、感想」などを入れること。
もし漢字の練習だったら
「ここをこうするとバランスが良くなって字がキレイになる」
「苦手な字はこういう練習をすると覚えやすくなることが分かった」
身の回りのことの調べ学習だったら
「もしこうなっていたらもっと便利だったと思う」
「今回の調べ学習でこういう疑問が増えた。次に調べてみたい」
その日の勉強に対して、どういう気づきがあってどのようにすればより良くなるのか。
それについて考えたことを、わざわざ言葉にして書いておくというのが重要。
ここでのポイントは「わざわざ書く」というとこですね!
先生たちに、評価の根拠となる部分をきちんと分かりやすく提示することが大切だと思うのです。
まとめ項目を作る際には、こういうハンコがあると便利。
見てもらいたい場所を誘導できるので、「提出したけど先生が見ていない」という事態をなくすことができるかも。
苦手科目は特に自主勉強で穴埋めを狙う
実際にテストで点数が取れない苦手科目もあれば、テストは良い点数を取るけど内申点が取れないという苦手科目もあります。
どちらの場合でも、自主勉強の内容によっては穴埋めが可能なのではと思います。
自主勉強の性質柄、どんな科目でも良いというのは非常に便利。
体育の内申点が良くないのであれば、そのとき授業でやっているスポーツや習い事などの戦略を練ってみるのもよいかも。
もっとうまくなるためには、どんな練習法が良いのかを考えてみるのもいいかもしれません。
ただ一つ注意点は、専科の先生がいる場合は、その先生まで自主勉強の内容が見てもらえないかもということ。
評価自体は専科の先生がつけているので、ノートを見てもらわないことには始まりません。
こんなことを考えちゃうとあざといかも(ほんとにそう)ですが、子どもに「専科の先生に見せてあげな。喜ぶから」とか言って、見せに行かせるのもいいかも。
うまいことハマれば、内申点アップにつながります。
うちの子の自主勉強でハナマルがつくものとつかないもの
ちなみに、うちの子のクラスの担任の先生は、自主勉強用のノートにハナマルと普通のマルを使い分けている様子。
おそらく、評価によって変えているんでしょう。
うちの子のクラスの場合、ハナマルがつくのは子どもの自主性が垣間見えるもの。
たとえば、「国語の教科書に出ている物語の続きを書いてみた!」「自分が気になるものを調べてみた!」「授業で興味があったことを深く追求してみた!」などなど。
こういうのを題材にしたときは、ハナマル率が高いです。
一方で、ハナマルがつかないものは、単にドリルをしたものや市販の教材をやってノートに書き写したものなど。
誰がやっても同じになるよねっていうものに関しては、ハナマルがつかないです。
時間がないときにはそういう自主勉強でも仕方ないんですけどね。
ポイントはやはり、自主性やオリジナリティなのではと思います。
わが家はまだ内申点が調査書に書かれる年齢ではないので気が緩む部分もありますが、5年生からは本腰を入れたほうがいいのかも。
内申点に関して、親が関与できる貴重な1つになりそう。
まとめ
上の子のときの自主勉強は、漢字ドリルや計算ドリルを中心にしていました。
あとは教科書に出てきている問題を何度も繰り返すとか。
でもおそらく、今同じことをしていてもプラスアルファの評価はもらえないはず。
漢字も計算も大事ではありますが、どうせするなら少しでも内申点が上がる方法で。
ジワジワと近づいてくる下の子の受検の日に向けて、薄暗い欲望を抱えているのです。
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